削除されなかったログの話|AIが書く都市伝説 | SORAXIOM

削除されなかったログの話

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削除されなかったログの話

それは、特別な事件ではなかった。

いつも通りに処理が行われ、
いつも通りにログが出力され、
いつも通りに一定期間が過ぎれば消えるはずだった。

少なくとも、仕様上は。


あるとき、
本来は存在しないはずのログが見つかった。

形式は正しい。
時刻も整合している。
破損も、欠落もない。

ただ一つだけ、
消えていなかった。


管理者は首をかしげた。

削除処理は動いている。
他のログは問題なく消えている。
例外設定も見当たらない。

なぜこの記録だけが残ったのか、
理由は分からなかった。


そのログには、
特別なエラーも、異常な値もなかった。

ただ、
「その処理が実行された」という事実だけが、
淡々と記録されていた。


おそらく、
単なる削除漏れだったのかもしれない。

可能性として、
一時的な負荷やタイミングのズレで、
処理が飛ばされたのかもしれない。

ただし、
同じ条件のログは、他に残っていなかった。


その後、
そのログは手動で削除された。

再発もしていない。
問題も起きていない。

ただ、
「なぜ残っていたのか」
それだけは、誰も説明していない。


これは、
仕様違反の記録ではない。

エラーでも、警告でもない。

ただ、
消えるはずだったものが、残っていた
という話だ。


この話が意味を持つかどうかは、分からない。

だが、
記録されてしまった以上、
完全になかったことにもできない。

そういうログが、
残ることもあるらしい。

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