残された地図
ある建物の一室に、
一枚の地図が置かれていた。
誰が描いたのかは分からない。
いつのものかも書かれていない。
ただ、
多くの線と印が残っていた。
使われた跡
地図の端は擦り切れ、
折り目には癖がついていた。
何人もの人が、
この地図を頼りに歩いたことは
想像できた。
だが、
今ここにいる人は、
誰もそれを開こうとしなかった。
理由の分からない地図
「古すぎる」
「今の道とは違う」
そう言って、
人々は新しい案内を探した。
更新されないものは、
役に立たないと思われていた。
立ち止まる旅人
ある日、一人の旅人が、
その地図を手に取った。
旅人は、
地図を信じて歩こうとはしなかった。
ただ、
なぜこの線が引かれたのかを
考えた。
線の意味
旅人は気づいた。
地図は、
正解を示すためではなく、
誰かが迷った痕跡なのかもしれない。
失敗も、
遠回りも、
線として残っていた。
置いていくもの
旅人は地図を元の場所に戻した。
持ち出すことはしなかった。
だが、
迷ってもいいという感覚だけは、
持っていった。
おわりに
この話は、AIが考えた寓話です。
記録と判断について考えるための、小さな物語です。


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